通常「鉄道」は、車輪とレールの摩擦を使って走ります。しかし、速度がとても速くなると車輪が空転するため、速度向上には限界があります。そこで考えられたのが磁石の力を使って浮かせて走るという方法です。

そこで考えられたのが磁石の力を使って浮かせて走るという方法です。

こんな課題も解決します。

モーターとは

モーターは磁石の力を使い、電気エネルギーを「回転する力」に変えることで動きます。S極とN極が引きつけ合い、同じ極同士が反発することで回転させて走ります。

リニアモーターとは

リニア中央新幹線は、車体と線路となる「ガイドウェイ」に磁石がついており、この磁石の作用で走ります。

なぜ「リニアモーター」と呼ばれるのでしょうか。超電導リニアは、実はどこにでもあるモーターの原理を使って走ります。モーターを直線状(リニア)にして走るので、「リニアモーター」と呼ぶのです。

永久磁石とは

自ら磁気を発し続ける物質を「磁石」という。

電磁石の性質

1.電流が流れなければ磁石にならない。
2.電流が流れる方向を切り替えることで、N極とS極を入れ替えることができる。

常電導磁石の場合

常電導磁石は強力な磁力を得るために非常に大きな電力が必要となります。また、電気抵抗により熱が発生するためエネルギーロスとなります。

超電導現象

超電導リニアでは強力な磁石の力を得るため、「ある金属を一定温度以下にすると電気抵抗がゼロになる『超電導現象』」を活用した超電導磁石を採用しています。超電導磁石は、超電導材料としてニオブチタン合金を使用し、液体ヘリウムでマイナス269℃まで冷やすことで、半永久的に電流を流すことができるうえ、発熱によるエネルギーロスがなく安定した超電導状態を保つことで、より強力な磁石の力を発揮します。

「ガイドウェイ」には、2つのコイル「推進コイル」と「浮上・案内コイル」が取りつけられています。

車両に搭載された「超電導磁石」と「ガイドウェイ」に取りつけられた電磁石が吸引・反発する作用を使い、車両を10cm浮かせて走らせます。

車両に搭載された超電導磁石は、N極とS極が交互に設置されています。ガイドウェイの「推進コイル」と呼ばれるコイルに電流を流し、N極とS極を電気的に切り替えることで車両が前に進みます。流す電流の周波数を変え、N極とS極の切り替え速度をコントロールすることで、スピードを調整します。

「浮上・案内コイル」に磁石が近づくと、そのコイルも磁石になる作用を活用。車両に搭載された超電導磁石が高速で浮上・案内コイルの前を通過すると浮上・案内コイルに電流が流れて磁力が発生し、車両の自重と磁力が釣り合う位置に車両を浮上させ安定します。(浮上高10cm)従って、車両を浮上させるために浮上・案内コイルに電力を供給する必要はありません。

車両はガイドウェイの中央を走行します。車両が一方の壁に近づいた場合でも、超電導磁石と浮上・案内コイルの間に働く磁力により車両は常にガイドウェイの中央を維持し続けます。磁力により左右にぶつかることなく、常に中央で安定して走行することができるのです。

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