リニア中央新幹線の工事では、安全に工事を実施するため、施工会社とともに、公衆災害や労働災害の防止に取り組んでいます。
ここでは、工事の安全対策と工事用車両の安全対策について紹介します。
都市部のトンネル工事で採用しているシールド工法は、
これまでも安全に施工した実績が多くあり、適切な施工管理を
行うことで、安全に工事を進めていきます。また、「東京外環
トンネル施工等検討委員会 有識者委員会 報告書(2021年3月)」
や「シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイド
ライン(2021年12月国土交通省策定)」などを踏まえ、施工管理
を強化して、工事をより安全に実施していきます。
各工区の工事進捗や工事説明会の内容などはこちらをご覧ください。
山岳トンネルの工事については、工事着手前から地質調査を行
うことに加え、トンネル掘削を進めるにあたっても、必要に応
じてトンネル内から水平ボーリングを行うことなどにより、
事前に地質や地下水の状況を把握しながら工事を進めています。
また、地山(じやま)とトンネルを一体化するためのロックボ
ルトや地山を支えるための支保工の設置など、地質に応じた
適切な施工方法を採用することで、安全に工事を進めています。
盛土は土木構造物として昔から使用されてきた豊富な実績のあ
る構造です。盛土構造物が危険ということではなく、調査・設
計・施工・管理をしっかりと行うことが重要と考えています。
当社が事業主体として新たに計画する発生土置き場においては、
事前に周辺を含めた地形・地質調査等を実施した上で、鉄道や
道路等の設計標準や技術基準等に基づいて、盛土の安定性やの
り面勾配、擁壁、排水設備等の設計・施工を行います。
工事中及び工事終了後の管理についても周辺の環境に影響を及
ぼさないための計画を策定し、適切に実施していきます。
施工会社とともに、より強力に事故防止に取り組むべく
2021年11月以降、当社が事務局となり施工会社とともに
中央新幹線安全推進協議会を開催しています。
これを活用し、他の工区で発生した事象の原因や対策を共有
したり、労災防止に関する技術開発情報や現場での推奨事例を
展開したりすることで、労働災害や第三者公衆災害の防止を
より強力に進めています。
本社で開催した中央新幹線安全推進協議会の概要については、こちらからご確認ください。
運転手に対し定期的な安全教育を実施し、交通法規を厳守した
安全運転を徹底しています。教育に当たっては、運行ルートや
法定速度・学校・見通しの悪い箇所などの注意箇所を明示した
注意箇所マップを用いています。
工事用車両には「リニア中央新幹線の工事であること」
がわかるように、ステッカーなどを貼り付けて、
明示をおこなっています。
合流部、狭隘で見通しの悪い箇所付近などに
交通誘導員を配置しています。