リニア中央新幹線と日本の未来

日本の変化を数字で見てみる

暮らしや経済をより豊かにしたり、大規模災害にも揺るがない国へと近づけたり。リニア中央新幹線がもたらそうとしている日本の未来を、今までの歴史とともに読み解きます。

RUNNING AT ULTRA HIGH SPEED

リニア中央新幹線は、新幹線では世界でもっとも速いスピードで東京・大阪間を結びます。その速さはなんと時速500km。
どれくらい速いのか、時間や移動できる距離から見てみましょう。

世界最速

新幹線史上世界で最も速い時速500kmで東京・大阪間を運転します。
同じ時間でどこまで移動できるのか、在来線の移動距離と比較してみました。

リニア中央新幹線

286km

40分

438km

67分

5 0 0

リニア中央新幹線 営業運転速度

中央本線(中央特快)

53km

58分

立川駅40分

中央本線(快速)

36km

35分

関空快速

57km

65分※

堺市駅27分

※大阪駅から関西国際空港までの時間は、関西空港WEBサイトより引用

日本各地がより身近に

リニア中央新幹線が時速500kmで走ることで、沿線の各都市との移動時間が大きく変わります。

東京

名古屋

大阪

60分

120分

180分

240分

240分以上

日光

仙台

つくば

成田
空港

羽田
空港

大宮

広島

京都

大阪

飯田

甲府

名古屋

中津川

橋本

美濃市

鳥羽

豊田市

中部
国際空港

博多

広島

岡山

三宮

大阪

仙台

大宮

橋本

甲府

東京

中津川

飯田

博多

山口

広島

関西
空港

岡山

姫路

仙台

東京

橋本

中津川

飯田

甲府

名古屋

2 0 2 3 年
全線開業後

SUPPORTING JAPAN BY SPEED AND TRANSPORTATION CAPACITY

東海道新幹線は、1964年の開業から常に「より速く、より便利」に進化してきました。その速さや輸送力の進化で日本の大動脈の維持・発展にどのように貢献してきたのか、東海道新幹線の歴史とともにその歩みを見てみましょう。

移動時間の変遷

「より速く、より便利」に進化をつづけてきた鉄道。速さの進化は、利用者に多くの時間を生み出してきました。全線開業後には、たったの1時間で東京・大阪間の移動が可能になります。

8時間

1時間

8h 70km/h

6h30min 110km/h

4h 210km/h

3h10min 210km/h

2h52min 220km/h

2h30min 270km/h

2h22min 285km/h

67min 500km/h

出典:新幹線50年史(公財)交通協力会 東海道新幹線50年の軌跡(JTBパブリッシング)

東海道新幹線の輸送力

2019年度においては、東海道新幹線が1年に運ぶ人の数は約1.68億人と、日本の人口よりも多いのです。
また、東海道新幹線は1時間あたり片道最大19本走行しています。つまり約3分に1本となり、在来線の通勤ラッシュ時とほぼ同じ間隔で走っていることになります。

輸送人員

約1.68億人

1年

輸送人員(人/年)

列車本数(本/日)

231

356

約1.31億人

1992年「のぞみ」デビュー 270km/h運転開始

2003年 品川駅開業 全列車270km/h化

出典:JR東海ファクトシート2022

列車本数(最大)

1本

約3分

東海道新幹線の時刻表<東京駅発18時台(最大)>

2022年12月29日時点
18時
○00□03▲07○09○12○18○21○24◇27○30
□33◇36○39○42▲45○48○51○54◇57

○のぞみ □ひかり ◇こだま ▲回送列車

日本の大きな成長力に

首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏のGDPは約320兆円。
これは日本のGDPの約57%も占めていることになり、フランス一国のGDPを上回る規模です。

三大都市圏

三大都市圏におけるGDP = 約

320兆円

320兆円

出典:国際連合データベース、内閣府「県民経済計算」
※三大都市圏は以下の都府県を対象として計算
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・岐阜県・三重県・大阪府・京都府・奈良県・兵庫県

※1ドル=108.84円として算出

地域経済を支えた新幹線

東京・名古屋・大阪など、東海道新幹線は沿線地域の発展の一翼を担ってきました。

東京

1963年

人口

約1047万人

事業所数

約46万7306

2021年

人口

約1401万

133.8%

事業所数

約91万3912

195.6%

愛知

1963年

人口

約455万1千人

事業所数

約21万4663

2021年

人口

約751万7千人

165.2%

事業所数

約36万3784

169.5%

大阪

1963年

人口

約620万6千人

事業所数

約28万2415

2021年

人口

約880万6千人

141.9%

事業所数

約51万3797

181.9%

※出典

1963年人口統計:総理府統計局 昭和38年10月1日現在 都道府県人口の推計
*100以下切捨て

1963年事業所数:総務省・経済産業省「昭和38年事業所統計調査報告 第1巻全国編1」

2021年人口統計:総務省統計局ホームページ
人口推計(令和3年10月1日現在)Ⅱ都道府県別人口
*人口は1000単位

2019年事業所数:令和元年経済センサス-基礎調査(甲調査確報)(令和2年12月25日総務省)

※事業所・企業統計調査は、2006年の調査を最後とし、2009年から経済センサスに統合。

※%は小数点第2位を四捨五入

こうして日本の暮らしや経済にとって、重要な存在となった東海道新幹線がもしも長期間不通になってしまったら…

想定される万が一の事態

東海道新幹線が開業したのは今から50年以上も前。これまでも安全に配慮し、土木構造物に対して適切な補修をおこなってきましたが、経年劣化への備えは必要です。

東海道新幹線は、南海トラフ巨大地震により大きな揺れが想定されるエリアを走行するため、被害を最小限にするための対策をしているものの、日本の大動脈輸送としての役割を十分に果たすことができないことも想定されます。

※出典:中央防災会議「南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)」(2013年5月)を元に作成

輸送力の比較

東海道新幹線が提供する東京・大阪間の輸送力は1日あたり約32万席。
同区間の航空機が提供する座席数の約16倍です。

東海道新幹線輸送力(席)/日

航空機輸送力(席)/日

約

32

万席

約2万席

東海道新幹線の輸送力 = 航空機の約

16倍

16倍

出典:JR東海ファクトシート2022

万が一、大規模災害などで東海道新幹線が長期間不通になった場合、リニア中央新幹線がその役目をサポートします。

TRANSFORMING JAPAN BY CHUO SHINKANSEN

東海道新幹線と並んで走ることで、東京・大阪間の沿線エリアをさらに活性化させます。
経済だけでなく、みなさんの暮らしもより豊かに便利に進化していきます。

巨大都市圏の誕生

リニア中央新幹線の全線開業によって、東京・名古屋・大阪間が約1時間で行き来できるようになれば、今まで以上に各都市間の結びつきが強まり、世界で類例のない巨大都市圏が誕生します。

2 0 2 2 年
全線開業後

近畿圏

中京圏

首都圏

一つの巨大都市圏

約1,813万人

約1,131万人

約3,671万人

約6,615万人

出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2022年1月1日)

東海道新幹線の利用も、さらに便利に

リニア中央新幹線の開業によって、現行の東海道新幹線の「のぞみ」のご利用の一部がリニア中央新幹線にシフトすることで、東海道新幹線のダイヤに余裕ができた場合に、現在の「ひかり」「こだま」の停車駅の利便性向上につながるように検討していきます。